令和二年の避難指示の出た7月8日の様子

令和2年7月8日の豪雨の状況です。

 京都市北区(柊野を含めた数か所)には京都市より午前6時頃に「避難指示」が出されました。

柊野小学校には「避難所」が開設されたと京都市から発表されました。

一方で小学校や中学校は通常通り授業があり、生徒たちが登校していました。

 


↑柊野ダム

'18 7月6日「避難指示」発令 

 '18 7月6日、ついに柊野学区の土砂災害警戒地域に避難指示が発令

柊野小学校が避難場所になっていて、7月5日から「避難所」が設けられました。しかし、小学校中学校は休校になったようですが、避難所の利用者は少ないようでした。

昨日(5日)は9人、本日(6日)は22人です。

避難所はパーテーションで分けられ、避難用の水と避難用の毛布が用意されていました。

 

'18 7月6日の降雨量は前日より増えたようで昼から午後4時ぐらいまでが最も多かったようで、柊野ダムや賀茂川の水位は前日よりも30cm程度高くなったように感じました。柊野グランドも完全に水没し、川から水が流れ込んでいました。また賀茂川右岸(柊野ダムの右岸)の山麓の傾斜地ですが大量の水が表層を流れ落ちていました。雨量がさらに増え、傾斜地の地盤がゆるむと土石流が発生する可能性があります。

'18 7月5日の豪雨柊野地区にも「避難準備」発令

'18 7月5日、台風7号が温帯低気圧になったあと南から湿った大気が梅雨前線にぶつかったためか、明け方から猛烈な雨が降り、午前5時頃には1時間あたり50mmを超える豪雨となりました。24時間後には200mmを超える雨量を記録すると予想されています。 

 そのため朝の9時頃からは京都市北区柊野地区の土砂災害警戒地域に「避難準備」が京都市(京都市長)から発令され、避難時には柊野小学校に避難することがSNSなどでアナウンスされました。昼ごろには「大雨洪水警報」も出され小学生は午後3時ごろに集団下校をしていました。

 「避難準備」は「避難指示」や「避難勧告」の下位の情報提供となります。避難指示や避難勧告に比べ強制力は弱いようですが、高齢者や身体障害者の速やかな避難を準備することが求められています。

'18 5月24日に撮影した柊野ダム付近の3枚の写真と比較しながら、本日の増水した鴨川や柊野ダムの様子を見てください。

 ここ数年のなかでは最も水位が高かったように思ったのですが柊野グラウンドには午後3時ごろまでは水は入ってきていませんでした。しかし午後5時頃には柊野グラウンドの北側のソフトボール場は完全に水浸しになっていました。

↑5月24日撮影

7月5日撮影↑↓

通学橋から上流と下流も撮影してみましたが、このあたりは例年より水位が高くなっているように思います。川床の中にできた中州はまったく見えなくなっています。

京都市防災マップ(ハザードマップ)

 平成30年5月15日 の市民しんぶん」に「北区水害ハザードマップ」挟み込まれ全戸配布されました。 

 平成22年発行の水害ハザードマップでは平成12年の東海豪雨を基に水害の様子をシュミレーションしたものでした。ちなみにこのとき降雨量が最大であった名古屋では、1時間の降雨量が96mm、1日の降雨量が500mmを超えました。

 今回の「水害ハザードマップ」はさらにグレードアップされ、想定雨量は24時間、つまり1日で736mmとしてシュミレーションされています。

 平成22年のハザードマップは100年に一度の水害を想定したようですが、今回は1000年に一度の水害を想しているといわれています。

 この数年の異常気象によるゲリラ豪雨から考えるとこの水害シュミレーションもあながち無視できないとおもいます。

平成28年3月発行の「土砂災害ハザードマップ北区柊野学区版」をアップします。土石流の「土砂災害特別警戒区域」「土砂災害警戒区域」が西賀茂区域および京都産業大学総合グランド、立命館大学総合グランド付近に集中しています。

土砂災害編


 平成22年に全戸配布された『京都市防災マップ水災害編北区版』と『京都市防災マップ地震編北区版』をUPします。

 『防災マップ水災害編』は賀茂川の堤防が決壊したと想定してその浸水レベルを色分けして示しています。

 賀茂川の氾濫原が0.5~3mの床上浸水域となっています。0.5未満の床下浸水域も入れるとかなりの広範囲の地域が浸水害の恐れがあります。

さらに、下ノ段の柊谷町、前田町、津ノ国町が過去に浸水した区域として灰色で着色されています。

この過去に浸水した区域は、最近の大雨でしばしば側溝から水が溢れ床下浸水した区域もあります。

また、西賀茂地区の京都ゴルフ場西コースから北の庄田地区にかけては急斜面が続き、大雨で土石流の被害が起こる恐れがある地区となっています。

そのために京都府は、蛙ヶ谷に二つの砂防ダムを建設して土石流の被害を防ごうとしているとのことです。

砂防ダムの一つは堰堤の高さが18mの巨大なものということです。ちなみに、柊野ダム(柊野砂防堰堤)の堰堤の高さは7mです。


 地震編は『花折断層地震』(マグニチュード7.5)を想定してつくられています。

その結果、柊野の多くの地区で「震度6強」で、阪神淡路大震災や熊本震災と同じような被害が柊野で起こることが考えられます。

また、貴船神社の周辺地区は「震度7」(これ以上震度の数値は高いものがありません)が表示されています。

さらに、土石流の被害の恐れのある地区が京都ゴルフ場西コースから庄田地区にかけて書かれています。 

 


 最後に地域自主防災の視点から、まず、自宅付近の水災害や地震の被害の可能性がどの程度か、また最低限いざというときのために避難所や広域避難場所がどこかを確認してシュミレーションすること、そしてとくに日ごろの近隣どうしの共感がきわめて大切なことと思われます。